円盤上の2点間の平均距離
以前、某所で答えた問題。
難しくはないけど、途中の計算が面白い。
問題: 単位円盤上に一様かつ独立にランダムな2点を取るとき、2点間の平均距離 はいくらか?
シミュレーションしてみると 程度の値になる。
正確な値を計算で求めてみよう。
極座標で2点を として、この2点間の距離を とすれば
は余弦定理より
は について対称だから、 の範囲で積分したものを2倍すればよい。
として、積分変数を に取り直せば
の中で角度は の形でしか現れないから、 の積分範囲を に取り直して、 の積分を行ってしまう。
は の偶関数だから、 の積分範囲を にして、積分値を2倍にする。
だらだら長くなったが、ここまでは簡単だ。
積分順序を交換して
いちばん内側の積分で、積分変数を から図の に変換する。
正弦定理から
これから は
を固定して を と動かすと、 は と動く。
以上から
と綺麗な形にまとまる。
で積分。
積分順序を交換して の順に積分。