∫dx/√{(x-ξ)(x-η)(x-ζ)}
の計算を考える。これは初等関数では表せないが
という積分に帰着できる。F(z,k) は第一種楕円積分, K(k) は第一種完全楕円積分と呼ばれる*1。
まず (1) で ξ=-1, η=1 とした特別な場合を考える。
調べてみると
として、 の零点 1, -1, 1/k, -1/k が、 の零点 1, -1, ζ 及び無限遠点に写る*2ように変数変換 f を定めればいいらしい。
0<k<1 として、 と のグラフの形を考えると、自然な対応は
だろう。
(6) の最初の条件は、逆数を取れば
だから
(6) の残り3条件から
(7)(8)(9) から
α=0 とすると、α=β=γ=δ=0 となって無意味なので、以降 α≠0 とする。
(11) を (5) に代入すれば
(11) を (10) に代入して
k<1 の解は
(12) と (14) で変数変換が定まったので、あとは (4) の積分変数を x から t に変換すればいい。
(4) の平方根の中の因子をそれぞれ変換すると
(13) を ζ について解いた式 を (17) で使った。
(15)(16)(17) を見ると、 の因子 に対応して、 の因子 が右辺の分子に現れているのが分かる。
(15)(16)(17) を掛けて
(12) より
(18)(19)(20) により (4) の積分変数を変換すると
一般の場合 (1) では
として
と変換すれば (4) の形にできる。
結果は
として*3
右辺の係数は
と書くこともできる。